2007年12月17日

F1総集編'07‥‥

昨夜、フジTVのF1総集編を見ながら書いていたのだが‥‥上がらなかった。
一晩遅れになってしまったが、まぁ、今年のF1を回顧すると言うことで。


―MSがいなくなった最初の年、例年以上に色々な出来事があった'07シーズン―。

「オーストラリアの開幕戦でキミが勝って、最後のブラジルでもキミが勝ってチャンピオンを決めた。」
最初と最後だけ書くと、キミが勝ちまくってチャンピオンをとったように見えるが、実際のトコロは史上まれに見る大混戦。王者をルーキーが追い詰め、途中までポイントランキングを独走していたチームがポイント没収で最下位。
そもそも開幕戦で「アロンソがスタートでハミルトンに出し抜かれて、レースの大半で先行された」ところから今季の大混戦が始まったと言っても過言ではない。

第4戦でアロンソがハミルトンにポイントで逆転されたものの、それまではなんとかマクラーレンのジョイントNo.1は機能していたように思える。だが、次の第5戦モナコでのピット作戦で綻びが見え始めて、次のカナダで完全に崩壊してしまった。「いつかは来る」と言われていたハミルトンの初優勝で48対40。2~4点差で推移していた差が一気に開いた。そのカナダは日本人にとって記憶に残る琢磨のオーバーテイクもあった。

次のアメリカでもハミルトンは勝ち、「もしかすると?」の声も日に日に大きくなり、事実、ハミルトンは最終戦ブラジルGPを迎えるまで誰にもランキングトップの座を譲らなかったわけだ。
マクラーレンの綻びはモナコで露見して北米連戦で大きくなり、ハンガリーで崩壊に繋がった。
明らかに不満に充ち満ちているアロンソvsチームの首脳陣+ハミルトンという構図がシーズンの行方を大きく揺るがしていく。ステップニーゲート事件に関するアロンソの爆弾発言で自壊していくマクラーレン。ポイントの没収+100億円というとてつもない金額の罰金。マクラーレンとフェラーリにしか払えない(払わない)ような内容だ。それ以外のチームだったら、即撤退してもおかしくない。

開幕戦に勝ったきり、なりを潜めていたキミは北米からヨーロッパに戻ってようやく復活。
マシンが壊れなければ、手のつけられない速さを見せるのだが‥‥サーキットにMSが来ると、どうにも調子が出ない&不幸が起こる。ニュルブルクリンクではマシンが止まり、モンツァではひやりとさせる大クラッシュ。

「今年もダメかなぁ~」毎年繰り返されるおなじみの光景に思わずさじを投げてしまうところだったが、スパでの速さを見て、かつて必死に応援していたミカを思い出した。「やっぱり応援するならばキミ」。


そして、遙か東の果てにやってきたF1を待ち受けていたのは、雨と霧と寒さだった。あの悪夢が昨日のことのように思い出される‥‥その「ある意味伝説」の舞台に居合わせた事は武勇伝にしても良いのだろうか?
レースは混乱の中、アロンソがクラッシュで自滅。フェラーリ勢はメールでゴタゴタ(つーか、メールを信じるなよ<F1の技術陣、アテにならんぞ)で霧の中に埋もれた。
そんな中、勝ってチャンピオンをほぼ手中にたぐり寄せたハミルトンだったが、思えば後で糾弾されたあのセーフティーカー中のひどい加減速(によるウェバーとベッテルのクラッシュ)も、結局はキミのチャンピオンに結びついている。何が起こるか判らないものだ。

続く中国GP。圧倒的に有利なポイント差。今までのF1の歴史を否定することが起きてしまうのか?
1950年に始まったF1世界選手権では初代王者のジュゼッペ・ファリーナしかルーキー王者は出ていない(実際は44歳で世界選手権として定義される前から活躍していたベテラン)。ファンジオもブラバムもクラークもスチュワートもラウダもピケもプロストもセナもシューマッハもアロンソも出来なかった事だ。

舞台の上海には台風が迫っていた。
各車レインでスタート、刻々と変わるトラックコンディション、止んだと思ったらまた降り出す。
!リアタイヤを傷めていたハミルトン、サンドトラップに捕らわれ脱出できず。
あんなになるまでコース上に居座り続ける必要なんて全くなかった。
普通にアロンソの後ろでゴールするだけで良かったのだが。
マクラーレンチームが身内を敵として我を忘れて争ったシーズンを象徴しているようだ。

そして、最終戦―。
最後の最後までポイントランキングを守ってココまできたハミルトン、追いかけるアロンソは3ポイント差、キミは7ポイント差‥‥今季の上位陣の完走率を考えると、キミが逆転して栄冠を得るなんて「そんな都合のいい話無いよな」と思っていた。予選でもハミルトンはキミとアロンソを従えていた。

だが、レースは思いも寄らない展開。一旦コースオフしたハミルトンのマシンに今季全くと言っていいほど起こらなかった駆動系のトラブル。アロンソはフェラーリ勢に全く歯が立ちそうにない。

信じられない気持ちと2000年の日本GP以来の天にも舞い上がりそうな気持ちで、チェッカーの時を迎える。

キミ・ライコネン、2007年F1ワールドチャンピオン―。

もしかしたらこんな日は訪れないのかもと思ったときもあった。
マシンが壊れるのはキミに問題があるからだと考えたこともあった。
それでも持ち味の冷静さとやっぱり当代随一の速さで上り詰めてくれた。
こんなに嬉しいシーズンエンドは久しぶりだ。


アロンソはチャンピオンとして、新人に対して最初にガツンと行けなかったのが、最後まで尾を引いた。
去年のGP2の走りを見た段階で危機察知して、「マクラーレンに移籍するにはデ・ラ・ロサがNo.2をつとめる必要がある」と予防線を張っておけば、きっと3連覇出来ていたと思う。
まぁ、F1を長年見てきたジャーナリスト達も「ハミルトンよりコバライネン」と言うヒトが少なくかなったので、あの段階でよもや自分の前を走られる事になるなんてアロンソとしては予想だにしてなかっただろう。
以前からちらほら出ていた(いつぞやのブレーキテストとか)、「追い込まれると素が出てしまう」と言う悪い部分ばかり目立つシーズンだった。言い換えれば人間らしい面が出たとも言える。

ハミルトンは前半戦は『走りだけでなく物腰も完璧なスーパールーキー』だったのが、後半戦は打って変わって、『我田引水な腹黒ルーキー』って感じの評価ができあがった。
判官贔屓の日本人には受け入れがたい性格なのかも知れない。
あと、オヤジが出しゃばりすぎ。「最初はファミリーの絆」という感じだったが、中盤戦以降はチームスタッフより先に息子の前にしゃしゃり出てきて、鬱陶しいことこの上なかった。

今回ほとんど触れなかったが、マッサは熱血バカでマンガとかで一番に消えるタイプ―中盤はキミが先に消えそうだったが―やっぱり最後の局面まで残る能力はなかった。
まだまだ発展途上なのかも知れないが、コレが才能の上限である可能性も大いにあり得る。

そんな暑苦しい男達に囲まれて、精神的にフラットラインなキミが勝ったのがある意味今季を象徴している。
チームもドライバーも普通のシーズンではあり得ない動きをしてしまったマクラーレン勢を向こうに回して、6勝。止まったのはマシンに問題があったわけで、一番チャンピオンに相応しい‥‥あ、でも結局「M.Sの悪夢」からは解放されることもなかったし、モナコでは大失敗してたもんなぁ~。

今季のF1は上位陣4人のキャラクターが強烈に出ていて面白かった。
少なくともMS時代よりもずっと良かった。
'00年代前半はあまりにつまらなさすぎだった。
能力的にも精神的にも盤石なNo.1ドライバーを従順な2ndがいつでもがっちりガード。
No.1に不安があるときは、2ndが先行してレースをかき回す。
もし、No.1が止まってしまったら、2ndが全力で勝ちに行ってライバルに上積みをさせない。
そんなF1はもう要らない。

来期以降もドライバー同士が自らをさらけ出して激しく戦って欲しい。

‥‥それにしても、「地上波F1」って、こんなにうるさかったのね~。
はぁ~、721で良かった~。

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